近年増加傾向にあるミニマリストの海外移住。海外移住前には年金や健康保険といった、「保険」の手続きが必要となります。そこで、今回は実際海外移住を果たした方の保険事情をご紹介します。
老後の大切な年金。海外移住者の年金保険事情
昨今は年金問題が日本の社会現象となっていますが、年金自体が破綻することは考えにくく、やはり老後を守る大きな砦となる保険であり続けることは間違いありません。その年金ですが、海外移住をする際に住民票を外し、海外転出届を出していると、年金支払いの義務がなくなり、また、年金を支払うことができなくなります。
そのため、年金を受給できる年数に達していないのであれば、年金を受け取ることはできなくなるため、ミニマリスト含め、若いうちに海外移住をしている方は、民間の年金保険に加入したり、株や金、投資信託などに自分の財産を預けたりして、自分で老後の資産を築いているのが一般的です。
国民健康保険も同様。もし利用したければ住民票を残そう
「どのみち国民年金だから受給額はたかが知れている。だけど国民健康保険は欲しい」という海外移住者が実は大半。その通り、国民年金の場合は月額で5万円程度しか受給することができませんので、これでは物価の安い東南アジアでも生活は困難です。しかし、だからといって住民票を抜いてしまうと、国民健康保険も使うことができません。その場合は海外移住先の現地で加入できる保険に入るのが一般的となります。
国民健康保険も年金も、住民票を日本に残しておけば、引き続き支払うことができ保険も利用することができます。ただし、保険料の支払いと同時に住民税の支払いも必要となりますし、所得税もかかります。もちろん「国民健康保険は払うけど年金は払わない」ということもできません。
海外保険も優秀。海外移住者は国民健康保険にこだわる必要はないかも
海外移住者の多くは移住先の民間保険に入っているのが現状です。年間で15万円ほど支払えば、大抵の病気は保険で100%カバーすることができるのが魅力。ただし、民間保険は病気やケガと診断されない限り保険がおりないので、例えば身体が不調でMRIで調べたけれど、異常はなにもなかった、といった場合は保険がおりない可能性があります。
本当はどちらも加入するのがいいのですが、海外移住したてのころは、現地の保険にどのようなプランがあるのかを調べつつ、日本で保険を支払い続けるのがベストの選択と言えそうです。