必要最低限のシンプルライフをおくるミニマリストは、近年老若男女問わず注目されている次世代ワードの1つ。そんなミニマリストに憧れて、「今日から何もない部屋で暮らそう」、「生活に必要ないものはすべて捨てよう」と意気込んでいる人もいることでしょう。今回は、そんな人に見てほしい映画「365日のシンプルライフ(2013年)」をご紹介します。
「 365日のシンプルライフ」は、2013年公開のフィンランドの映画です。主人公のペトリは26歳で失恋を経験し、自分の生活と身の回りが常に物で溢れていることに憤慨。そこで、自分のあらゆる私物をすべて倉庫に入れ、何もない部屋で365日生活することを決意。さらに自分に課すルールとして、①1日1個倉庫から物を取り出していい、②何も買わない、などを決意。ちなみにこちらの映画は、脚本、監督、主演のペトリ本人の実体験が元となっているドキュメンタリー映画です。
この映画「 365日のシンプルライフ」の見どころとなる部分は、シンプルライフの生活の在り方が、ミニマリストの参考になるというだけに留まりません。現代社会に暮らす人の生活がいかに不必要なもので溢れているかを揶揄し、本当に大切なものが何なのかを探し見つけることが、この映画のタイトル。
「生きていく上で、本当に必要なものは100個程度で十分。その次に選択する100個は生活を“より豊か”にするものでしかない」ということに作中ペトリは気が付きます。いわゆる「あると便利なものというのは、往々にしてなくとも問題ない」ということですね。
「 365日のシンプルライフ」は、ミニマリストと言えば断捨離やシンプルな思想を持つことが目的、だと思っている方にとりわけ見てほしい映画です。昨今日本では芸能人も実践していることから、何かとミニマリストが注目される機会が多くなっています。しかし、「 365日のシンプルライフ」を見た後は、もしかすると、断捨離をしたり、シンプルな部屋に暮らすことが最終目的となっている自分に気づかされます。断捨離をするのも、シンプルライフをおくるのも、その先にある本当に大切な“なにか”を見つけるため。そう考えさせてくれるのが、今回紹介した「 365日のシンプルライフ」です。是非一度鑑賞してみてください。